僕が共産趣味者になった理由。君を趣味者にしたいわけ。 その2
(その1)から続く
マル共連は既に更新を停止していたし、マル共連フォーラムもあまりにもニッチな話題ばかりになってしまっていて初心者の趣味者には入り難い雰囲気があった。2chの共産板も似たようなものだった。
そんな中で私が強く惹きつけられたのはヘルメットだった。ヘルメットは今も私の興味の主要な部分を占めているが、その原点はマル共連のヘルメットで見るセクト(現在リンク切れ。web archiveから閲覧可能。)だった。このたった1ページしかないコンテンツを食い入るようによく見ていたことは今でも覚えている。
このページには『当時の写真資料を見ると、もっと多くのヘルメットが存在しますが、団体を特定できないので掲載はやめました。』という一文があった。ヘルメットに興味を抱いた自分は、「いつかこの『ヘルメットで見るセクト』を引き継ぎ超えるようなページを作るんだ!」と思い立って、当時の映像や写真を調べ始めた。今は私がHPなどでアップしていることもあって沢山あるが、当時ヘルメットの写真は調べてもあまりネット上にはなかったのでひたすら文献調査に取り組むしかなかったのだ。
まずは「ヘルメットで見るセクト」でイラスト化されているヘルメットを写真で確認しようと当時の写真集なんかを学校の図書館や、学校の横にある大学図書館で調べてみたが興味は増すばかりで、学校にはない写真集を見に千葉県立西部図書館にも足を運んだ。
しかしそれでもまだまだ見つからないヘルメットがあった。そのあとは少し知恵を使って大学図書館のアサヒグラフ誌をひたすら見たりしたのだが、この過程では多くの正体不明のヘルメットを見つけたり、名前は出てくるけどヘルメットの写真が見つからない党派を見つけてちょっとがっかりしつつも一層興味が燃え上がった。
実は「ヘルメットで見るセクト」でイラスト化されたヘルメットの中でも、白ヘルの「民学同」と、黒ヘルの「プロ軍団」は見つかっていない。それらしいものや見切れているものはあるのだけど。
色々調べても見つからないとなると、今度は一次資料を見るしかないと思うようになった。だが、機関紙やビラを所蔵している図書館なんてない。国会図書館にはあると判ったのだがまだ年齢的に入れなかった。よくよく調べると郷土史の関係で、三里塚闘争の舞台となった私の住む千葉県の中央図書館には第四インター機関紙「世界革命」の縮刷版があると知って見に行ったが、縮刷版を捲くる度にまた知らないヘルメットを見つけたりと、興味はますます広がっていった。
機関紙といえばマル共連には「各派機関紙紹介」(現在リンク切れ。web archiveから閲覧可能。)というのもあって、しかもこれらの機関紙の殆どは新宿の模索舎という書店で買えると知った。自分も機関紙を手に入れたいと模索舎の前まで勇気を出して行ってみたが、いざ入るときは正直怖かった。その扉の向こうにはテロ・ゲリラをするような活動家のたまり場になっているのではないかと勝手な妄想をしていたし、マル共連フォーラムの過去ログで過激派の動向を探るべく公安が出入りしていると聞いていたから、自分も公安に誰何されるのではないかとかいろいろ考えてしまっていたのである。
しかもよりにもよってその日模索舎は「恐れることはありません」なんていう無責任な札を閉まった扉にかけていたものだから、どうにも目の前のその扉を開けるには勇気が要ったのである。
(その3)へ続く
最近のコメント